review

年末年始に見た映画

早いもので1月もまもなく終わりますね。この分だと、大晦日も近いかも…_| ̄|○(いやもう、ホント、年々月日が過ぎるのが早く感じるのですよぉ。)

年末年始になると、毎年気になる映画が目白押しになるので毎年スケジュール調整にあたふたします。隙間時間にサクッと駆け込んだりまとめてハシゴ鑑賞したり。

そんなわけで現在も上映中の最近見てきた映画6本についてちらっとレビューいたします。
全部ネタバレありありなので、これからご覧になる方はご注意くださいませね♬


【窓ぎわのトットちゃん】

小説でも有名なこの物語。なんで今更?という感もあったのですが実は本は読んでいなくて、しかも物語の舞台が子供の頃から馴染みの街である、自由が丘だってんでちょっと興味が沸きました。なので特に大きな期待もせずに見たのですが戦前から戦後にかけてのなかなか深い物語で、ちょっと泣けました。見て良かった!!

小児麻痺の泰明ちゃんが裸になってプールで自由に泳ぐ描写がなんとも美しい・; :*:・。,☆゚’・:*:・。,

トモエ学園はあの時代に存在したみんながそれぞれの個性を認めて自由に振る舞えるダイバーシティのような場所だったのですね。戦火に包まれたトモエ学園を見ながらつぶやく小林校長先生の言葉もグッと心に染みいりました。


【ゴジラ-1.0】

実は庵野監督のシン・ゴジラ見たとき、ワタクシ寝ちゃったんです…。記憶に残っているのは官僚たちのあたふたする姿と石原さとみの「ゴォジィ〜ラ」というセリフと次々に破壊されていく武蔵小杉のタワマンの映像のみ。

あ〜もし現実にゴジラが現れたとしても国の対応はこんな感じなんだろうなぁ〜と
暗澹たる気分にさせられたものでした。

しかし、今回の「ゴジラ-1.0」は国の上層部の視点ではなく被害を受けた市民の視点になっていてドラマとしても見所充分だと感じました。「らんまん」コンビの神木隆之介と浜辺美波はもちろん、脇を固める俳優陣もそれぞれに光ってます。

「特攻隊」を美化するつもりはないのですが、今までの神木くんの演技では見たことのない重い表情や鬼気迫るシーンもよかった。改めて素晴らしい役者さんだと思いました。


【翔んで埼玉2〜琵琶湖より愛を込めて〜】

実はワタクシ、この真剣なバカバカしさがツボにはまり過ぎて連続2回見に行っちゃいました。「埼玉県人にはそこらへんの草でも喰わせておけ!」の前作も大好きでしたが、今回もたまらん(笑)。あそこまで徹底したディスりとパロディがてんこ盛りだともうただただ笑うしかない。殺伐としたこのご時世でワタクシが求めていた笑いがここにありました。

特に今回は関西圏ご出身の方々にぜひ見て欲しいですね〜。京都市長の川崎麻世、神戸市長の藤原紀香、そしてご夫婦でご出演の大阪府庁、片岡愛之助。この3人のやりとりがホント最高。彼らのセリフがまたオモロイんです。

さらに杏が扮する滋賀のオスカルが(母は滋賀のジャンヌ・ダルク…(笑))GACKTの麻実麗に「煮るなり、焼くなり、抱くなりしてくれ!」というセリフも使えるセンテンスとして心の奥にメモいたしました。

埼玉に海を作る…、琵琶湖周航の歌…、白浜のマイアミビーチ…ゲジゲジ…、滋賀の飛び出し坊やとび太くん…、白い粉…などなど思い出すだけで今もうすら笑いが浮かんでしまう
キーワードがてんこ盛り。

前作でも見所の一つだった「出身地対決」、今回もありまっせ〜。

ここまでディスられてもエンディングテーマ「咲きほこれ埼玉」で陽気に歌う埼玉県人の皆様の懐の深さにも胸を打たれます♬無意識に帰り道で口ずさんじゃいました。ちなみに今回の舞台になった関西圏でワタクシが一度も訪れたことがなかったのは「滋賀県」だけでした。うーむ、こりゃアカんわ。。


【SPY×FAMILY/CODE White】


初めてSPY×FAMILYのアニメを見たのは、昨年の確定申告の作業時にBGMがわりに流していたNetflix。いつの間にか作業の手が止まって見入ってしまったのが、この作品に惚れ込んだきっかけです。以後、帝国劇場で上演された舞台版も見に行き、もうすっかり大ファンになっておりました。なので劇場版の上映を知った時には絶対見に行くぞーと楽しみにしていたんですよね〜。アーニャの可愛さや、ロイドのイケメンぶりもさることながら、ワタクシ的にはヨルが大好き。「息の根、止めさせていただいてよろしいでしょうか」と奥ゆかしく静かに言う彼女のキャラにシビれてます〜♥今回の劇場版でも大活躍でありました。でも今回主題曲を歌うのはテレビアニメ版シーズン1と同じOfficial髭男dismですが、「ミックスナッツ」がめっちゃ好きなのでこれも挿入して欲しかったな〜。


【ウォンカとチョコレート工場のはじまり】



ティモシー・シャラメくんが主演ということで、これは見逃せないとワクワク見に行きました。(「君の名前で僕を呼んで」でうっとり夢中になりましたの♥)実は「チャーリーとチョコレート工場」は見ていないので、全くサラな気持ちで見ましたが、全体的にはちょっとディズニー映画っぽいかな〜。個人的には物語そのものより、映画を見ながらこの作品のロケ地が気になっちゃっいました。どう見てもウォンカの店はミラノのガレリアの中にあるように見えます。店の周りの床のデザインもまさしくガレリア!!でも実際のロケ地はほとんどイギリスの各所なんだそうですね。見ていると、これパリじゃないの?あれ、このメリーゴーランドってフィレンツェでは?お!これヴェネチアじゃん!と思える景観がところどころに出てきて、最後まで気になって仕方なかったのでした。この映像はイギリスのロケ地をベースに各地の名所を合成した風景なのかな?と。(本当のところはよくわかんないです…)。なので、配信があったらもう一度見て確認したいです。



【PERFECT DAYS】

カンヌ以降から話題になっていましたが、ここにきてまたオスカーがらみでさらなる脚光を浴びてますね。今回ご報告する6作品の中で、私が一番語りたかったのがこの映画なんです。(なので、ちょっと文体を変えてます。)

古ぼけた2階建てのコンパクトなアパートに暮らし、朝起きて、歯を磨いて髭を剃って身支度をする。道で拾って育てている植物に水をやる。出かける前に缶コーヒーを買って車で仕事場に向かう。手を抜くことなく真面目に渋谷区のあちらこちらのトイレを清掃する。休憩時間には公園のベンチでコンビニのサンドイッチと牛乳でランチタイムをとりながらアナログのコンパクトカメラで木漏れ日を撮影する。3時頃には仕事をあがって銭湯へ行き、そのあとはいつもの店でいっぱいやりながらギョーザを食べる。たまに馴染みのバーへ行きこれまた顔なじみのママと会話を交わす。休日は撮ったアナログ写真を選別して、気に入った写真だけを缶に入れて押し入れに保管する。夜は布団の中で古本屋で購入した本を読んで1日を終える。こんなルーティーンを毎日繰り返すのが平山さんのパーフェクトデイズというわけだ。

穏やかで静かで誰からも指図や抑圧をされない愛おしい日々。たしかにパーフェクトだなと思う。しかも映画だからだろうけど、彼が掃除する渋谷区のトイレはどこも小洒落ていてきれいな公衆トイレばかり。東京五輪の前後に世の中の公衆トイレは全体的にきれいになったなと思っていたけど、平山さんの担当する代々木公園駅近くのカラフルドアの透明トイレは私も時々目にするちょっとした注目スポットだ。こんな小洒落たトイレばかりなら自分がやってもいいかも…などと思えてしまう。

ただ、同時にこうも感じる。このコピー&ペーストされたような日々をパーフェクトデイズだと思えるためにはその人に一定の経験値が必要なのではないか、と。それはその人が過去のある時期にそこそこのステイタスを得ていて、決して少なくはない収入やある種の成功を手にしたことがあり、本来的な知的レベルも高めであること。同時に他人からは恵まれているように見える日々に影のようにつきまとう抑圧や束縛感、煩わしさも知り尽くしているかどうか。そしてその後に、失ったのか自ら手放したのかはわからないが、現在はかつて手にしていたような暮らしではなくなっているということ。そういう状況に至った人がたどり着く境地がこの「PERFECTDAYS」なのではないかと思う。

あらゆる経験を経て人生を一巡し、ようやく人間のプリミティブな幸福が感じられるようなった人の境地。それがこの映画の真骨頂だと思う。まだ経験がごくわずかしかない若者や生まれた時から平山さんみたいな暮らししか経験したことがない人たちには、これがパーフェクトデイズだとはなかなか思えないんじゃないだろうか。

かくいう自分はさほど大した経験を経てきたわけではないけど、平山さんの毎日には少しだけ憧れる。ただ欲を言えば、狭くてもいいけどもう少し小ぎれいなアパートがいいかな〜…。なんて思ってるようじゃまだまだダメだね(笑)

にほんブログ村 写真ブログへ
にほんブログ村
ABOUT ME
marca
copy writer photographer paralell career